一一一一 第一章 一一一一
一一一唄が聞こえる。その唄は大地に空に溶けみ懐かしさを思い出し……想いの声は人々の心の中に溶け込んでいく。それはこの星が新しい命を得た唄……。
………彼(か)のものは知っていた。すべての万物のものには命があり誰もがその鎖から解き放たれる事は無い事を、そして星(われ)もまたその鎖から逃れられぬ事を一一一
命が尽きるその前に我は探そう……命を我に与え共に歩まんとする者を一一一
我は探さん
我と同じ想いをせし者を……
我は探さん
我と同じ精神(こころ)を持てし者を……
我は問わん
我の声が聞こえる者を……
我は問わん
我に命を与え共に歩まんとする決意がある者を……
彼の声、この星のあらゆる者に問いかけし時、一人の乙女が彼の声を聞きその問い答えん
私の命を与えん私の想いを伝えん、そして共に歩む事をここに誓わん
その誓いに彼の者は言わん
我は乙女、乙女は我なればいつの日にか乙女の力が尽きし時、
新しい乙女が現われるならば我の命が尽きる事はない事をここに誓わん
その誓い聞きし9つの精霊、乙女に祝福を捧げん。
我らの力、乙女に与え我ら乙女と共に歩まん事を彼の者に誓わん
光の精霊は誇りを与え、闇の精霊は安らぎを与え、炎の精霊は強さを与え、水の精霊は優しさを与えん。
精霊の力が乙女の身に降りそそがん。そして残りの3つの精霊の祝福は続かん
風の精霊は勇気を与え、緑の精霊は豊かさを与え、鋼の精霊は器用さを与え、美の精霊は美しさを与え、地の精霊は知恵を与えん。
これが彼の者の新しい命のはじまりなり一一一
これが聖女王の誕生なり一一一一。
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