『-----信念---ロジャー・ベーコン(アルバート・サイモン)編』
……ロジャー・ベーコン……
その名が今の私の名……。自分の本当の名を捨てた時からこの名前にする事を決めていた。この名前こそが私のかつての師であり復讐する者であり私がこれから行う偉業を邪魔する男の名前だと思っていた
そう……ウルムナフ・ボルテ・ヒューガ…と言う若者に会うまでは-----。
揺るぎない信念で私に立ち向かってくる男…ウル。お前がそうであるように私もまた誰にも揺るがされる事のない信念で突き進む。私の行いを復讐だと言う者もいるが正しい者が罰せられて人が平等でないこの世に何の未練があると言うのだろうか?。そんな世界などあってはならない世界にほかならない。だからこそ私は正しい世界に導く者となる。それは誰もが平等である神が支配する世界。
ウルそしてアリス……君達には私の考えなど理解できない事も分かりあえない事も分かっている。だが……なぜだろう君達が私を追い掛けて来る事に恐怖も恐れもない。いや、それどころか君達がここまで私を追って来るだろうという確信さえあるのだよ。
さあ、来るがいいウル達よ。私は私の今迄の道のりに後悔などしていないように君達もまた後悔などしないだろう。
そう、それが私達のたがいに交わる事のない信念の戦いなのだから……。
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